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旅とか日々感じたことを。

小さい頃の記憶を辿って、南ヶ丘牧場に行く。【栃木】

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はい、こんにちは。

前回の続きを書いていきます。

 

西那須野駅のホテルで目を覚ます。

昨夜は遅くまで起きていて、やや寝不足気味だ。

早めに昼夜逆転生活を直さないと、これからの旅がキツイだろう。

部屋のカーテンを開けると、日差しが強く照っている。

昨日のしとしと雨が嘘のように、雲一つない青空が広がっている。

新しく買ったiPhone6ジャスティン・ビーバーの「Love yourself」をかけて、なんとか脳を起こそうとする。

私は高血圧なので、目覚めは良い方だと思うが、スマホのアラームで起こされる朝は、どうも好きじゃない。

昨日広げた荷物を、もう一度かき集めてバックパックに詰め込む。

中身はかなりパンパンだ。

これは旅に出てから分かることだが、どうして要らないものを、沢山持ってきてしまうのだろうか。

そして、すべての荷物を詰め込んだ後に、大事なことに気がつく。

靴下を履いていない。

ぎゅうぎゅうに詰まったバックパックの荷物を、もう一度全部出して、袋に入った靴下を取り出す。

もうこの作業だけで、今日一日の体力を使い果たしてしまったかのように疲れた。

結局、チェックアウト時間ギリギリの11時に、部屋をあとにした。

フロントに鍵を返し、外に出ると、やはり太陽の光が燦々と降り注いでいる。

まだ5月ということもあって、ぽかぽかと暖かく、気温も丁度いい。

ずっとこの季節が続いてくれたらな~なんて思う。

肩にズシンとくるバックを背負って、西那須野の駅に向かう。

今日の最初の予定は、那須にある「南ヶ丘牧場」に行くことだ。

そのためには、一度「黒磯駅」に行き、バスに乗り換える必要がある。

西那須野駅に着くと、昨日の夜とは打って変わって、制服を着た学生が大勢いる。

ちょうど登校時間と重なってしまったのだろうか?

楽しそうにお喋りしながら、駅の改札を通り抜けていく。

この風景を見て、ふと「私も田舎で学生生活を送りたかったなぁ」と思ってしまった。

実際に田舎の生活が楽しいのかは分からないが、都会で育ってきたものとしては、羨ましく感じてしまう。

しかしやはり、田舎で生活をしてきた人にとっては、都会で学生生活を送りたかったと思ってしまうものなのだろうか?

人間は常にないものねだりをしてしまうと言うが、あながち間違っていないのかもしれない。

 

さて、いきなりですが、みなさんは幼稚園や小学校低学年の時に、親に連れて行ってもらった場所を覚えているだろうか?

鮮明に覚えていると答えれる人は、少ないと思う。

私も、断片的な記憶は残っていても、それがどこだったかとか、どんな風景をしていたかなどは細かく覚えてはいない。

しかし、昔から凄く気になっていた記憶が、私にはあった。

とてもうす~い記憶だが、家族でどこかの牧場に行き、大きな馬にまたがって牧場を一周した記憶が、ずっと脳の隅っこの方に残っていた。

それが、何歳のころの話で、どこの牧場だったかは覚えていない。

たまに、その記憶は現実だったのか、はたまた夢で見た記憶なのかも、定かではなくなってしまう時がある。

しかし、ずっと心残りな記憶であったことは確かだった。

そのことを母に尋ねると、「私もあまり覚えていない」という返事が帰ってくる。

確かにそうだろう。

もう10年以上前の話だ。

しかし、誰も覚えていないとなると、さらに気になってくるというのが人間の性でもある。

しかし、インターネットで調べて答えが出るものでもない。

一旦は諦めていたが、一度実家を大掃除した時に、母がおもしろいものを見つけてくれた。

それは、昔家族で行ったであろう旅行の写真だった。

始めはなんとなく見ていたが、一枚だけ気になる写真があった。

それは、「南ヶ丘牧場」と書かれた看板の下で、幼いころの私と家族が写り込んでいた。

その写真を見た瞬間に、「ここだったんだ」と直感した。

早速場所を調べると、栃木県の那須高原と出てきた。

再び母に尋ねると、「ああ、こんなとこも行ったわねぇ」と帰ってくる。

「これは行くしかない」

そう思った。

幼い頃に、両親は私を色んな所に連れてってくれたが、どうしてこの「南ヶ丘牧場」だけが、脳にこびりつくように残っていたのだろうか。

実際に行って確かめたくなった。

だいぶ前置きが長くなったが、以上の理由で、私は「南ヶ丘牧場」に行くことになったのだ。

 

黒磯駅に着いてから、牧場行きのバスに乗り込む。

いよいよ記憶の答え合わせができると、期待で胸が膨らむ。

牧場近くのバス停に停まり、外に出ると、山奥に来たせいか、少し冷たい風が肌をなでる。

周りは森に囲まれていて、空気がとても美味しい。

スマホの地図を頼りに、牧場へと歩きだす。

すると3分も経たずに、それらしき建物が見えてくる。

「あった。」

そこには、昔の写真に写っていた、「南ヶ丘牧場」と書かれた看板がそのまま残っていた。

感激しながら、スマホでパシャパシャと写真を撮る。

はたから見たら、この看板の何が良いのだろうと思われるかもしれないが、私にとっては思い出の場所なのである。

気持ちの高揚を抑えきれぬまま、中へと進んでいく。

想像していたより、かなり小さく感じた。

まあ、それもそうだろう、私も大きくなったということだ。

一番奥まで行くと、少し開けた放牧地が広がっており、そこの周りを大きな馬が、小さい子供を乗せて、パカパカと歩いている。

昔と何も変わっていなかった。

なんとも言えない気持ちが心に広がった。

正直、私ももう一度馬に乗りたかったが、列に並んでいるのは皆、お母さんに連れられた幼稚園か小学生くらいの子供ばかりで、さすがに諦めた。

昔よりも小さく感じる牧場を一周してから、売店で特濃のソフトクリームを買った。

思っていたより濃厚だった。

昔もこのソフトクリームを食べたのかな。

食べながら、また入り口の看板のところに行ってみる。

すると、そこで家族が写真を撮っている。

真ん中には、まだ幼稚園くらいの子供が、父親に手を繋いでもらっていた。

この子も大人になったら、「南ヶ丘牧場」のことを思い出すのだろうか。

そして記憶を辿って、ここにまた帰ってくるのだろうか。

私も、将来結婚をして、子供ができたら「南ヶ丘牧場」に連れてこよう。

そう思った。

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